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行動神経学・夏の学校2024開催のお知らせ


今年度も行動神経学・夏の学校を開催することになりました。

昨年度と同様に、現地のみで開催する予定です。例年通り、行動神経学に特化した講義を行います。
その他、日常診療に役立つような企画を現在準備中です。

日時:2024年7月14日(日)、15日(祭日)
場所:東北大学医学部 星陵会館・星陵オーディトリアム

募集開始と当日の日程、会費については近日中にご連絡申し上げます。
申し訳ありませんが、当講座では宿泊施設の予約を確保しておりません。
参加をご検討いただいている先生方は、宿泊施設の早めの予約をお願い申し上げます(3連休のため混雑が予想されます)。

2024年04月23日

スターター研究奨励賞


当講座の菊地花(博士後期2年)さんが、東北大学のスターター研究奨励賞の優秀賞を受賞致しました。
テーマは『超選択的Wadaテストと神経心理学的検査による難治性てんかん患者の記憶の側性化の決定』です。
菊地花さん、おめでとうございます!


2023年11月16日

行動神経学夏の学校2023の開催について


今年度も行動神経学・夏の学校を開催することになりました。
COVID-19の対応が5類になりましたので、今年度はWeb開催ではなく現地のみで開催する予定です。
例年通りの行動神経学に特化した講義に加えて、今年度は臨床に役立つ神経心理検査、神経心理学的診察法のハンズオンを行います。

日時は2023年7月29日(土)~翌30日(日)の2日間になります。
参加費は15000円(昼食費込)です。宿泊費、交通費が含まれないことをご了承下さい。
参加者の対象は、基本的に脳神経内科、精神科、脳神経外科、リハビリテーション科など脳疾患の診療に携わる先生方、初期臨床研修医の方々となりますが、行動神経学にご関心のある医師の方であれば診療科を問いませんので、ご気軽にご連絡ください。
詳細は以下の添付画像、もしくはこちらのpdfファイルをご参照ください。
定員(40名)に限りがございますので、このサイトを見てご参加を希望された方は、お早めに当講座までご連絡ください。
夏の学校で皆様のお顔を拝見できることを楽しみにしております。

参加希望の場合は以下にご連絡下さい。
東北大学大学院医学系研究科 高次機能障害学 鈴木路子まで
電話:022-717-7358
e-mail:bncn.med.tohoku@gmail.com

 

2023年05月25日

行動神経学・夏の学校2022が開催されました

 

2022年8月20~21日の2日間,3年ぶりに行動神経学・夏の学校を開催させていただきました.
皆様と会場でお会いできることを心から願っていたのですが,COVID-19の第7波の影響で,残念ながらWeb上での開催となりました.

 

受講していただいた先生方,講師の先生方,ご協力いただき,誠にありがとうございました.
来年度こそは会場で皆様とお会いできると思いますので,是非ご参加下さい.

2022年08月28日

2021年度の業績


2021年度に報告させていただいた当講座が中心に行った研究の一覧です(doiにリンクが貼ってあります).是非ご一読ください.

1)Facial memory ability and self-awareness in patients with temporal lobe epilepsy after anterior temporal lobectomy
Hosokawa H, Kanno S, Nishio Y, Kawasaki I, Hirayama K, Sunaga A, Shoji N, Iwasaki M, Nakasato N, Tominaga T, Suzuki K.
PLoS One. 2021 Apr 1;16(4):e0248785. doi: 10.1371/journal.pone.0248785. eCollection 2021.

側頭葉前部切除術が施行された側頭葉てんかん患者における顔の記憶能力について検討した研究です.右側頭葉を切除した場合に限り,顔の記憶能力が低下すると従来考えられていましたが,覚えた顔を違う視点から観察したり,顔の一部を隠して観察した場合,左側頭葉切除例においても顔の再認が難しくなることが明らかになりました.また,顔を覚えにくいという自覚は,右側頭葉切除例よりも左側頭葉切除例において強いことも明らかになりました.

2)Improvement in callosal disconnection syndrome with recovery of callosal connectivity
Morihara K, Kakinuma K, Kobayashi E, Kawakami N, Narita W, Kanno S, Tanaka F, Suzuki K.
Neurocase. 2021 Jun;27(3):323-331. doi: 10.1080/13554794.2021.1959935. Epub 2021 Aug 9.

くも膜下出血に関連した脳梁梗塞を発症した患者の症例報告です.脳梁梗塞は中部後方,峡部,膨大部(背側)の前方部に限局していました.この患者では左手の観念運動性失行と触覚性呼称障害に加え,右手における交差性肢位模倣と構成能力の障害が認められました.発症から6か月後,左手の観念運動性失行に特徴的な改善が認められました.道具使用のパントマイムやジェスチャー共に模倣は問題なく可能となったのですが,口頭命令では道具使用のパントマイムが困難なままでした.発症6か月における脳梁のトラクトグラフィーでは,発症時と比較し中部後方の一部の線維束が描出されるようになっており,この所見が左手の観念運動性失行における模倣と口頭命令の解離に関与しているのではないかと推察されました.

3)Reduced default mode network connectivity relative to white matter integrity is associated with poor cognitive outcomes in patients with idiopathic normal pressure hydrocephalus
Kanno S, Ogawa KI, Kikuchi H, Toyoshima M, Abe N, Sato K, Miyazawa K, Oshima R, Ohtomo S, Arai H, Shibuya S, Suzuki K.
BMC Neurol. 2021 Sep 13;21(1):353. doi: 10.1186/s12883-021-02389-0.

特発性正常圧水頭症の患者において,Default Mode Network(DMN)における機能的結合性が大脳白質障害に比してどの程度保たれているかを表す指標を用いると,髄液シャント術後の認知機能障害の改善度を予測できるのではないかという主旨の研究です.大脳白質障害に比してDMNの機能的結合性が低下している群では,術前の記憶障害が重度であり,術後の認知機能の改善が記憶障害を含めて不良でした.この患者群ではアルツハイマー病を合併しているのではないかと推察されましたが,バイオマーカーの測定などでそれを証明していないのがこの研究の限界です.現在当講座では,髄液バイオマーカーを測定した上で,この研究の結果に再現性があるのか検討しています.

2022年06月27日

行動神経学・夏の学校2022開催について

申し訳ありませんが,行動神経学・夏の学校2022の参加募集は終了致しました

COVID-19の流行が続いてはいますが、今年度は3年ぶりに行動神経学・夏の学校を開催することに致しました!
前回と同様に行動神経学に特化した講義を行いますが、今年度は新たにハンズオンを行います。
ハンズオンでは、少人数で実践的な神経心理学的診察を学んでいただきます。
日時は2022年8月20日(土)~翌21日(日)の2日間です。
申し訳ありませんが、参加費は15000円(昼食費込)になります。
参加者の対象は、基本的に脳神経内科、精神科、脳神経外科、リハビリテーション科など脳疾患の診療に携わる先生方、初期臨床研修医の方々となりますが、行動神経学にご関心のある医師の方であれば診療科を問いません。
詳細は、上に掲載したポスターをご参照ください。
夏の学校で皆様のお顔を拝見できることを楽しみにしております!

2022年06月07日

書籍のご紹介

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当講座の鈴木が高次脳機能障害の当事者である鈴木大介氏との対談をもとにした
”こわれた脳と生きる -高次脳機能障害「名もなき苦しみ」の理解と支援”(ちくまプリマ-新書)を上梓しました.

障害に関する内観が詳細に記載されており,非常に興味深い内容となっています.是非ご一読下さい(画像に販売サイトのリンクが貼られています).

 

2021年06月17日

2020年度の業績


2020年度に報告させていただいた当講座が中心に行った研究の一覧です(doiにリンクが貼ってあります).是非ご一読ください.

1)Clinical and cerebral metabolic changes in Parkinson's disease with basal forebrain atrophy.
Gang M, Baba T, Hosokai Y, Nishio Y, Kikuchi A, Hirayama K, Hasegawa T, Aoki M, Takeda A, Mori E, Suzuki K.
Mov Disord. 2020 May;35(5):825-832. doi: 10.1002/mds.27988. Epub 2020 Jan 23.

パーキンソン病におけるコリン作動性ニューロンの機能低下について着目し、その中核たるマイネルト基底核の萎縮と臨床症状との関係、ブドウ糖代謝の低下部位について検討したところ, 1)マイネルト基底核の萎縮の強さは運動・視空間認知・嗅覚障害と無為・不安の重症度と有意に相関すること、2)マイネルト基底核の萎縮が強いPD患者では健常者と比較して後頭葉、頭頂葉のブドウ糖代謝が有意に低下すること、3)マイネルト基底核の萎縮が認知症の早期発症を予測し得ることが明らかになりました.

2)Logopenic aphasia due to Lewy body disease dramatically improved with donepezil.
Kakinuma K, Baba T, Ezura M, Endo K, Saito Y, Narita W, Iizuka O, Nishio Y, Kikuchi A, Hasegawa T, Aoki M, Suzuki K.
eNeurologicalSci. 2020 May 8;19:100241. doi: 10.1016/j.ensci.2020.100241. eCollection 2020 Jun.

Logopenic aphasiaを呈していた患者さんがドネペジルの内服をしたところ,失語中心に認知機能の改善が得られたという1例報告です. 髄液Aβ42濃度の低下やPIBの高集積はLogopenic aphaisiaに多いアルツハイマー病理の存在を示唆していましたが,MIBG心筋シンチでのH/M比の低下,DAT-SCANにおける線条体の集積低下,レム睡眠行動障害が認められた点はレビー小体型認知症の発症を示唆していました.ドネペジルが反応した背景にはレビー病理が関連していたのではと思われます.

3)Neural substrates underlying progressive micrographia in Parkinson's disease.
Kanno S, Shinohara M, Kanno K, Gomi Y, Uchiyama M, Nishio Y, Baba T, Hosokai Y, Takeda A, Fukuda H, Mori E, Suzuki K.
Brain Behav. 2020 Aug;10(8):e01669. doi: 10.1002/brb3.1669. Epub 2020 Jun 18.

パーキンソン病における小字症のなかで,徐々に字が小さくなってしまうタイプ(Progressive micrographia)は,どの脳部位の代謝が低下すると出現するのかを,FDG-PETを用いて検討した研究です.書く文字の見本がない状態と,見本がある状態でProgressive micrographiaの評価を施行しました.その結果,見本がない場合にProgressive micrographiaが出現する場合では,右中部帯状皮質(帯状運動野)に顕著な低代謝が認められ,見本がある場合にProgressive micrographiaが出現する場合は,右上後頭回に顕著な低代謝が認められました.これらの結果から,見本がない場合のProgressive micrographiaは,字の大きさの維持に必要な運動出力と実際の運動出力との照合が上手くいかずに出現しているではないかと考えられ,見本がある場合のProgressive micrographiaは,文字の大きさのを維持に必要な筆跡や自らの手の動きに関する視覚情報が上手く使えないために出現しているではないかと考えられました.

4)Echolalia in patients with primary progressive aphasia.
Ota S, Kanno S, Morita A, Narita W, Kawakami N, Kakinuma K, Saito Y, Kobayashi E, Baba T, Iizuka O, Nishio Y, Matsuda M, Odagiri H, Endo K, Takanami K, Mori E, Suzuki K.
Eur J Neurol. 2021 Apr;28(4):1113-1122. doi: 10.1111/ene.14673. Epub 2020 Dec 23.

原発性進行性失語症(Primary progressive aphasia:PPA)における反響言語の有症率とその出現に関連した脳部位について,脳血流シンチを用いて検討した研究です.その結果以下のことが明らかになりました.1)反響言語はPPAのなかでも進行性非流暢性失語症(PNFA)を呈するタイプのみで観察された,2)反響言語を呈するPNFA患者では言語了解が悪く,模倣行動を呈することが多い,3)反響言語を呈するPNFA患者では両側の前補足運動野と中部帯状皮質で顕著な血流低下がある.進行性非流暢性失語症における反響言語は,応答の際に質問文の理解を補強するための"脱抑制症状"とも捉えられるかもしれません.

5)"Semantic variant primary progressive aphasia" due to comorbidity of Lewy body disease and a previous cerebral venous infarction in the left anterior temporal lobe: A case report.
Kakinuma K, Narita W, Baba T, Iizuka O, Nishio Y, Suzuki K.
eNeurologicalSci. 2021 Jan 19;22:100318. doi: 10.1016/j.ensci.2021.100318. eCollection 2021 Mar.

過去に左側頭葉の無症候性梗塞を発症した患者が,徐々に喚語困難と健忘を呈した症例の報告です.症候学的にはsemantic variant primary progressive aphasiaの臨床像を呈していましたが,幻視の出現と画像バイオマーカーの結果からレビー小体型認知症が疑われました.ドネペジルの内服を開始したところ,症状の著明な改善が得られました.この症例ではレビー小体型認知症の併存によって左側頭葉の損傷に関連した症状が顕在化したのではないかと推察されました.

 

2021年04月04日

次世代脳プロジェクト実行委員会冬のシンポジウム2019

2019年12月18~20日に開催された次世代脳プロジェクト実行委員会冬のシンポジウムにおいて,当講座の細川大瑛君のポスター発表が若手優秀発表賞に選ばれました.

側頭葉切除術が施行された側頭葉てんかん患者では,切除側によって顔に関する記憶の障害とその自覚にどのような違いがあるのかを,彼は詳細に検討してきました.

細川君おめでとうこざいます!

2019年12月23日

ブースター研究奨励賞

 

東北大学のブースター研究奨励賞にD4の篠原真弓さんとD2の細川大瑛君が選出されました。おめでとうございます!

篠原さんはパーキンソン病に認められる鏡文字についての研究を、細川君はてんかん患者における顔の認知・記憶に関する研究を進めています。

 

2019年10月28日

FALLING WALLS LAB SENDAI 2019

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2019年8月30日に開催されたFALLING WALLS LAB SENDAI 2019において、当講座の柿沼一雄先生が最優秀賞に選ばれました。

柿沼先生は、Selective Wada test*と認知機能評価のコラボレーションが、脳腫瘍やてんかんにおける外科的治療後の機能温存にいかに有効であるかを明瞭にプレゼンテーションしてくれました。

柿沼先生は2019年11月8~9日にベルリンで開催されるFALLING WALLS LABの本大会に参加し、日本代表の一人として発表に臨むことになります。柿沼先生おめでとう!(写真は東北大学医学部広報室からご提供いただきました)

*Selective Wada test:通常のWada testのように内頚動脈からプロポフォールを投与するのではなく、中大脳動脈の上行枝、もしくは下行枝までカテーテルを進めて選択的にプロポフォールを投与する方法。覚醒度を下げずに各枝の灌流領域の機能を一時的に低下させることができるため、Wada testより詳細な認知機能評価が可能となる。


2019年09月03日

行動神経学・夏の学校2019のお知らせ

 

2019年度も当講座恒例の行動神経学・夏の学校を開催致します.
今年度も行動神経学に特化した講義をこれでもかというくらい集中的に行います.

日時は2019年7月27日(土)~翌28日(日)の二日間です.場所は東北大学医学部にある星陵会館オーディトリアム講堂になります(アクセスのページをご参照ください).

参加者の対象は,基本的に脳神経内科,精神科,脳神経外科,リハビリテーション科など脳疾患の診療に携わる先生方,初期臨床研修医の方々となりますが,行動神経学にご関心のある医師の方であれば診療科を問いませんのでご気軽にご連絡下さい.

申し訳ありませんが参加費は2万円(懇親会費込み)になります.お手数ですが,初日夜の懇親会にご参加いただけない場合は,その旨をお伝え下さい.

今年度は参加者の定員を50人まで増やしましたが,定員に限りがあることには変わりありませんので,このサイトを見てご参加を希望された方は,お早目に当講座までご連絡下さい.

参加ご希望の連絡先は,当講座秘書支倉宛でお願い申し上げます.
☎ 022-717-7358
✉ bncn.med.tohoku@gmail.com

夏の学校で皆様のお顔を拝見するのを楽しみにしています!

 

2019年04月03日

平成30年度 スターター研究奨励賞

当講座の細川大瑛君が東北大学大学院のスターター研究奨励賞の優秀賞に選出されました。

細川君、おめでとうこざいます!

2018年10月25日

第155回サイエンスカフェのお知らせ

2018年8月31日(金)18:00~19:45
せんだいメディアテークにて当講座の鈴木匡子教授が講演をします。

講演のテーマは『見えるもの、見えないもの~脳と視覚の不思議な関係~』となっています。興味・関心を持たれた方は是非当日会場にお越しください。

東北大学サイエンスカフェのウェブサイトはこちら

2018年08月21日